人を見守り育てること

先日、新聞を読んでいると、盲目の歌手レイ・チャールズの子ども時代を題材にした映画の話が載っていました。

「目の見えない子どものレイ・チャールズが椅子に引っかかって倒れる。あまりの痛さに泣きながら助けを求める子どもに対して、母親は心配そうな表情をするが、手を出さずじっと見つめる。子どもは泣きじゃくりながら、何とかしようと床を這いずりまわる。そのうち耳に周囲の音が入ってくるようになる。薪がはじける音やお湯が沸き立つ音が聞こえる。燃える薪に手を伸ばすが、火の熱さを感じて手を引っ込める。泣きながら家具の下にいた虫の音に気付き、その虫を柔らかく両手で包み込む。そして心配そうに見つめる母親の方に向きなおり、そこに母親がいることがわかっていたと言う。目に涙を浮かべた母親の表情が画面いっぱいに映し出される。」(2017/8/21付 日本経済新聞)

この話からは、「助けてあげたい」という気持ちを抑え、子どもの力を信じて見守ることの大変さと大切さが伝わってきます。最近は少子化が進み、その結果“過保護”や“過干渉”の親が増えていると言います。家庭に限ったことではなく、保育園や学校、地域においても、この母親のように人を見守り育てることを大切にしていかなければならないのだと思います。

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